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水平器の知識
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日本の水平器の歴史
現在、広く普及している水平器は、レベルとも言われ、欧州より渡来したものです。
古い時代は直接土地に溝を掘って、そこに水を入れて水平の基準にしていたと思われます。
日本では、古書によると鎌倉時代の延慶2年(1309年)の春日観現験記絵(かすがごんげんけんきえ)に、
準縄(みずばかり)が記録されています。
その他には、樋(とい)や屏風(びょうぶ)が用いられたと記録にあります。
準縄(みずばかり)
厚板の上面に溝を掘ったものに水を注いで板の水平を求め、それに合わせて水糸を張って水平線を出していました。
一定寸法だけ高い位置にもう一本の水糸を張って、これを高さ方向の基準線としていました。
水平器は、水が平らである事を先人の職人たちが発見し、
長い歴史によって磨きあげられ価値の高い道具に仕上げられた物です。
水平器のしくみ
”水平は重力方向に対して直角の方向である。”
水平器のしくみも、この原理原則にかなう物性を利用しています。
その一つは、液体の表面が常に水平になろうとする性質を利用した、気泡管水平器です。
もう一つは「重り(重錘)が重力方向に作用したとき静止する」ことを利用した指針型の水平器です。
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- 気泡管水平器
- 気泡管水平器は、気泡の位置が標線間の中央にきたときに、水平・垂直・勾配を示します。フレームはアルミ製、樹脂製等の材質が使われています。
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- 指針型水平器
- 指針の逆側に重りを取り付け、指針の軸芯が回転し重力方向に作用したとき、指針が水平・垂直・勾配を示します。
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- デジタル水平器
- デジタル式水平器は、角度・立上り・割合をデジタル表示します。任意ゼロの設定・解除ができます。